「校務改善」問題の状況

 校務改善の現状と矛盾 

 副校長のなり手不足、多忙感解消を目的とした「校務改善の方向性について」(2011/2/10)が発表されて後、2011年度のモデル実施を経て20123月「小中学校校務改善推進プラン」が出され、経営支援組織を各校に設置する方向に動き出しました。経営支援組織の設置校は、2012年度232校、2013年度325校、2014年度434校、2015年度542校、2016年度587校(小学校403,中学校184校)(都教委資料による)と毎年100校ほど増えていますが、2016年度は45校の増加に留まり、増加数が減っています。新規設置校も、昨年度の232校から今年度103校と半減し、しかも設置校の中で58校もの廃止校が出ています。『経営支援組織』の形だけの設置では、副校長の負担軽減、教職員のゆとり時間の創出はできないという組合主張への理解が徐々に進んでいるのだと思います。

 また、当初の事務職員を経営支援組織に組込んで副校長の仕事を分担させようとの都教委のもくろみは、一方で『共同実施』施策が進むことで肝心の都正規事務職員が学校現場から居なくなる、という矛盾を抱えることになっており、校務改善発表会においてその矛盾を質された都教委(人事部)は、「校務改善は人事部だが、共同実施は総務部がやっているので、他部の施策については答えられない」と回答しています。「校務改善」は「副校長問題への対応を行っている」という人事部のアリバイ的施策だということが次第に明らかになっています。

 

 具体策に欠ける「校務改善」

 都教委が毎年、動員(校長会等には出席のノルマを設定)までして行っている「校務改善発表会」の中で、校務改善の具体的『成果』としてあげられているのは、ⅠCTの活用、非常勤教員の活用などであり、仕事のやり方を効率化できる、と都教委が主張しても、他の具体策はなく、学校全体の仕事量が減らない中では何の改善にもなっていないことは明らかなのです。

 校内に経営支援組織を作れば校務の効率化が図れる、というのは、あまりに希望的観測過ぎて学校の実態を知らない空論にしか過ぎないと思えます。

 

 組合の闘い

警戒するべきは、「校務改善」が事務職員の職務量・負担を増大させ、「校務改善」に便乗して副校長事務の一部を事務室に負担させようとしてくることであり、また都教委が苦し紛れの策動を行ってくる可能性もある状況では、今後ともこの問題については十分に注視していくことが必要です。

都校職組は、現在も取組んでいる学校関係組合7者による、情報の共有、解明要求等の共闘行動を続け、学校における事務職員の職務と役割について全都の仲間との認識共有を追求しつつ、7者の団結力を活かしながら「校務改善推進プラン」の問題点を浮き彫りにし、事務職員への過重な負担が不合理な形で一方的に押しつけられることがないように、粘り強い取組みを続けていきます。

 

 

.